AOGS2025出張

 2025/7/28-8/2@シンガポール 


Sands Expo & Convention Centreで行われたAOGS2025に参加し、口頭発表(invited)および情報収集を行った。

会場の横はこの形状が有名なマリーナベイサンズホテル.もちろん泊まれないが・・・


7/28に成田からシンガポール・チャンギ空港へ出発。

出張が続いていたことに加え,シンガポールは案外遠いという話を聞いていたので恐れながらだったが、実搭乗時間は6時間半ほどでキツいとは感じなかった。

入国手続きはスムーズ。税関で止められて焦ったが荷物を機械に通すだけだった。なお出発3日前以内に健康状態の申告を済ませている必要があることに注意。

ホテルの最寄りはジャラン・ベサール駅、チャンギ空港から地下鉄(空港線?)に乗り、エキスポ駅でたdowntown lineに乗り換えて十数駅。MRTはクレジットカードで乗ることができ、運転間隔も数分以下で非常に便利。

現行制度は、近年の円安やインフレによる出費の増加を織り込んだものではない。そのため、宿泊はとにかく安いところを選ぶしかなく、今回はリトルインディアの一角に宿を取った。しかし後から調べてみると、「リトルインディアは宿泊には向かない」という注意喚起のページがいくつも見つかり、現地の人もあまり足を運ばないエリアらしい。

ホテルは「寝るだけなら何とか」という程度で、仕事にはならない。悲しいが,仕方がない。机まわりでは小さな虫(ノミのようなもの。いわゆるベッドバグではなさそう)が湧いており、部屋にはペットボトルの水もない。スタッフによると「飲める水が出る蛇口がある」とのことだったが、学会中に体調を崩すわけにもいかず,試す気にはなれず。

……これが現実である..

初日は到着が夜だったので、とりあえず夕飯を食べて飲み水を調達するために街へ。リトルインディアの奥は暗くなってから一人で歩くにはなあ、という感じだったので、ベンクーレン通り沿いに西に歩いてモール的な所を散策。全ての店が電気屋のビル(日本でいうラジオ会館みたいな感じ)もありつつ、屋台(ホーカー)が集まった建物を見つけたのでそこで夕食を取った。

ブギスストリートに程近いホーカーセンター(アルバートセンター)

ホーカーで食べた麺.安い(4SGD)

ここ数年、海外出張では毎回予算繰りに非常に苦心している(そうしないと大幅な赤字になってしまう)。シンガポールでも街中で普通に食べると税金にサービス料でかなりの値段になるが、誰かと食事に行くことの研究上の必要性はとても高い。なのでホーカーセンターはとても助かる。アルバートセンターは中華料理メインの真に地元民用の食事場で、観光客はちらほらいるが、研究者のような出で立ちの人はいなかった。AOGS参加者の大半はもっと会場に近い所に泊まっているらしかった。

ホテル近くのミニスーパーマーケットで無事に飲料水も確保し,ホテルに帰り就寝。


翌日からは学会会場へ。ホテルに居ても・・・という感じなので,健康のためにも朝早く起きて歩いて会場に行ってみた。7時台のシンガポールは蒸し暑いが歩けるレベル(30℃くらい)。関東よりも暑さは正直マシかもしれない。

少し歩くと,リトルインディアはシンガポール中心部とは違うということがすぐに分かってくる。地図でもこことアラブストリートは地割からして他と明らかに違っている。

歩くのは健康に良いし,道中で色々なものを見る事ができる.初日はシンガポールフライヤーやシンガポール市街地サーキットの一部の近くを通り,2日目はマーライオン側を通ってみた.

マーライオン公園とジュビリーブリッジをPromenade寄りの位置から.とても綺麗な橋.

会場はマリーナベイサンズのエキスポセンターで,AOGSがここで行われるのは初めてらしい.(過去にはサンテックシティやセントサ島で行われたことがあると聞いた)

会場内の案内

会場内.絢爛

ポスター会場兼コーヒーブレイク会場の様子


AS区分では,モンスーンや極端気象現象のセッションが沢山あるのが印象的だった.割とローカルなextremeの研究の講演(大半は中国の研究機関)が多かった.BACO-25からハシゴしている人もいて、「また会いましたね」を何度もやった.

セッションによって盛り上がりにもちろん差はあったが,行った中で一番オーディエンスが多かったのはAI for climate modelling的なセッションだった.


私は最終日に発表.今回はinvitedにしていただいた。移動性高気圧活動の季節性に関する発表を行い,参加者の方と色々な議論することができた.(別セッションもう1件申込んで発表すればよかった・・・とも思った)

発表中

その前日には発表セッションのコンビーナや招待講演者でのディナーに誘っていただいた。日本に加えて韓国、中国、シンガポール在住の研究者の方が参加。その中に昨年のAGUで海洋熱波の話をしたセッションのコンビーナだった方がいて、その時にメールのやり取りをしたのだが、今回初めて対面で会うことができた。
特にシンガポール在住の方からはシンガポールの状況に関する話を色々と聞いた。シンガポールは外国人が土地の使用権やマンションを買おうとすると数億円~とべらぼうに高いが(しかも税金が最近25→60%になったらしい)、シンガポール人は公営住宅を安く(積み立て式で数百万~数千万)買うことができる。この施策のおかげでシンガポールは住宅所有率がとても高く、種々の指標で経済発展度が世界トップクラスなのにはその貢献もあるようだ。

発表セッションのコンビーナや招待講演者で行ったディナー


マリーナベイサンズ周辺は流石に観光地というだけあった.もっと時間があれば色々行ってみたいなと感じた.

サンズエキスポセンター前の夜の噴水ショー

ガーデンインザベイ(最終日夕方)



初めてシンガポールに来たということで,朝や夜など色々なものを食べた.

シンガポールは朝から開いている店が多い(ホーカーセンターがまさにそれ).道を歩いていても生鮮食品スーパーをほとんど見ないので,自炊の習慣がないのかなと思う.

朝から開いているカフェにカヤトーストを食べに行った.店によって味が異なるのかもしれないが,物凄く甘かったので,ブラックコーヒーによく合うなと感じた.しかし,現地の方はほとんどが甘そうなラテを飲んでいた・・・

Ya Kun Kaya Toastのカヤトースト

ご一緒させていただいたディナー.シンガポール名物らしいチリクラブとかケイジャンソースのシーフードなど

ちなみに帰国してから知ったが,Ya Kun Kaya Toastは日本にも店舗があるらしい.Toast Boxのほうがありそうな感じだったが,Toast Boxはチェーンとして新しすぎるということなのだろうか.意外.

あとTWGのティーサロンにも行ってみた.日本でも自由が丘にあるとは聞いていたが,遠いのと,割と狭いらしいというので,これまで行ったことがなかった.Weekend in Singapore teaをいただいた。
お土産にTWG Tea Teddiesを買って帰ったのだが,日本でも今月から一部店舗で発売を開始するらしい(普段行く丸の内のブティックでは買えないらしいけれど).

最終日の夜はリトルインディアにあるホーカーセンター(テッカセンター)に行ってみた。こちらはインド料理メインでアルバートセンターよりも観光地感が強かった。店の間で価格が揃っているように見えたので、組合みたいなものがありそう?

テッカセンターで食べたビリヤニ(6.5SGD)。パッといくつかの店を見たがビリヤニは全て6.5SGDのようだった

8/2(土)の朝にチャンギ国際空港から成田へ向かい帰宅.

おつかれさまでした。


ちなみに来年のAOGSは福岡です.

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