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7月, 2025の投稿を表示しています

BACO-25出張

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2025/7/21-7/25@BEXCO(プサン) BACO-25 (IAMAS-IACS-IAPSO Joint Assembly)に参加し,口頭発表2件を行うと共に,情報収集・議論等を行った. 7/20朝に釜山へ。福岡からフェリーというより早い方法もあったのだが、家で用事を済ませたいのと出張手続きが煩雑になりそうなので一度帰京した。 釜山行は羽田発がないので成田から。2023/06に釜山に来た時は12:45発の大韓航空に乗ったのだが今回は見つからなかった?のでJIN AIR運行便(10:50発)を初めて使った。 釜山に着いたのは13時前だったが、韓国の例に漏れず入国審査に時間がかかる。入国審査が済んだのは2時前だったが、後ろの席の人はもっと掛かったのではないだろうか。30分くらいでブーブー言っている人が多かったのは初韓国の日本人が多いということか。韓国に来るときは入国審査に1時間以上掛かることを想定し、出来るだけ前方の席を取るべきである。 釜山も空港から市内へは電車で行ける。1号線に乗ってSasangで2号線に乗り換えJangsan行きへ。空港からBEXCO駅までは1時間くらい。途中の川を渡るところで、川縁が水浸しになっていた。前の週に韓国では大雨が降っており、釜山周辺も直前まで大雨に見舞われていたのだろう。 空港~Sasangの間の川沿い.浸水の後が. BECOには2023年4月にも来たことがあり二度目.大きな建物がいくつもあり,入口がどこか分からない. BEXCO ちなみにBEXCOには地下に飲食店が何件もあるほか,コンビニやカフェ,コーヒースタンドがある. 今回は南岸低気圧(Kuroshio cyclone)の季節性に関する研究(Okajima et al. 2025a JClim)と,2023年夏の海洋熱波と大気の熱波の複合に関する研究(Okajima et al. 2025b accepted)の発表を行った.後者もなかなかに手応えがあった.A3フォーサイト事業のWGの活動に関する議論も少し出来た.また何人かの韓国の知り合いと久々に会うことも出来たのも良かった. 会場の様子(朝のセッション開始前なので人がまばら) 1件目の発表を行った1日目の"[M05] Advances in Dynamic Meteorology"では,体調不良...

コメンタリー紹介 (Goda et al. 2025 Nature)

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Japan can be a science heavyweight once more — if it rethinks funding 研究論文ではなく,Nature誌のCommentの記事. 本稿では,衰退した日本の科学技術力再興のために何が必要かを述べている.特に,日本の研究機関に所属する科学者・技術者の視点から,政府および資金配分機関に対し,学際的研究支援の強化を求める5つの提言を行っている. 日本の科学技術力について語る前に一読するに値する記事だと思う. ~~~ 日本の科学技術力再興への提言:学際的研究への資金配分改革の必要性 CRISPR遺伝子編集技術やAIによるタンパク質構造予測など、現代の大きなイノベーションは学際的研究から生まれている。気候変動、生物多様性の損失、健康格差といった地球規模の課題解決も、多様な分野を繋ぐ洞察に依存。しかし、多くの国で学際的研究は依然として軽視されがちである。 現状の課題:日本の学際的研究支援の遅れ 英国や米国などが学際的研究への資金配分を強化しているのに対し、日本の資金配分機関は依然として工学や化学といった個別の専門分野内の研究を主に支援している。この結果、日本における学際的研究の資金は著しく不足し、画期的な成果を生み出す機会を逸していると指摘されている。過去20年で、世界の引用論文トップ10%に占める日本の割合は6%から2%へと低下しており、研究開発力の低下は明白である。 変革への5つの提言 ①「プロジェクト」から「人」への資金配分転換 日本の資金配分機関は、プロジェクト単位の支援から、才能ある研究者個人への支援へと軸足を移すべきである。ハワード・ヒューズ医学研究所(HHMI)のインベスティゲーター・プログラムやドイツのマックス・プランク協会のモデルは、長期的な視点での研究者支援が画期的な発見に繋がることを示している。沖縄科学技術大学院大学(OIST)の成功事例は、研究者中心の資金配分が日本でも有効であることを証明している。OISTは、学際的連携を重視し、教員への柔軟なコアファンド提供、共用施設・技術スタッフの無償利用などを通じ、Nature Indexで国内トップの研究機関と評価されているのである。 ②ハイリスク・ハイインパクトなプロジェクトへの挑戦 学際的研究はリスクが高いと見なされがちであるが、米国防高等研究...

Mid-latitude Atmosphere-Ocean-Ecosystem Interactions: Processes, Predictability, and Habitability 出張

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2025/7/15-7/18@九大伊都キャンパス 学術変革領域「ハビタブル日本」の国際ワークショップ "Mid-latitude Atmosphere-Ocean-Ecosystem Interactions: Processes, Predictability, and Habitability"に参加し、発表を行うとともに、情報収集・議論・交流を行った。 実は九大に行くのはこれが初めて.2023年にhotspot2のイベントがあったが,US CLIVARのワークショップに参加していたので不参加だった. ロゴが早速たくさん使われていて嬉しい 会場より(1日目開始前) 伊都キャンパスの雰囲気 PayPayドームにて 3日間で口頭発表セッション・ポスターセッションに加えてコーヒーブレイク・1日目夜のレセプションでの交流、また2日目夜にはいくつかのグループに分かれてディナーの場を設けていただいた。(ディナーの後にさらに一部の方でカラオケに行きました) 前日には交流イベントとしてみずほPayPayドームで野球を観戦。海外からの参加者は、野球を観るのが初めてという方も多かったが、とても良い交流イベントでした。(私は阪神ファンなので平和な気持ちで観られました) SOC/LOCの皆様、ありがとうございました。 ワークショップ(と前日の野球観戦)の様子はこちらにも掲載されています。 https://hotspot3.aori.u-tokyo.ac.jp/news/activity/2025/07152230213826/ https://hotspot3.aori.u-tokyo.ac.jp/news/activity/2025/07170737433858/ https://hotspot3.aori.u-tokyo.ac.jp/news/activity/2025/07180011413866/ https://hotspot3.aori.u-tokyo.ac.jp/news/activity/2025/07201151403871/

Julie Arblasterさんセミナー

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2025/07/10 @筑波大学 Monash大学のJulie Arblaster教授に筑波大を訪問していただき,セミナーを行っていただくとともに,大気海洋相互作用に関するミニワークショップを行った. セミナーはTropical to extratropical interactions using a hierarchy of model experimentsというタイトルで,多様な時間スケールの現象や変動に対して様々なアプローチの数値実験を行った研究成果について話していただきました. どうもありがとうございました!

論文が出版されました (Koike et al. 2025 PEPS)

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共著者として執筆した論文が、Progress in Earth and Planetary Science誌より出版されました. 2022年夏に北海道東方沖で行われた,航空機と調査船を組み合わせた観測キャンペーンに関するオーバービュー論文です.エアロゾルと雲の特性の詳細な調査が行われました. 論文情報 Koike, M., Y. Kawai, K. Adachi, H. Aiki, Y. Kanaya, H. Kawai, K. Kita, F. Kondo, T. Koshiro, H. Matsui, T. Miyakawa, A. Miyamoto, T. Miyasaka, Y. Miyazaki, M, Mochida, T. Mori, N. Moteki, T. Murayama, H. Nakamura, S. Ohata, E. Oka,  S. Okajima , Y. Tobo, S. Sekizawa, A. Yoshida (2025): Integrated aircraft and research vessel observational studies of aerosols and clouds in summer over the western North Pacific,  Progress in Earth and Planetary Science , 12, 50.  https://doi.org/10.1186/s40645-025-00719-1

コラム紹介 (Ulker, 2025 Nature)

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How I honed my biopharma dealmaking and business-development skills after my PhD 研究論文ではなく,Nature誌の"Career Q&A"のコラム. 本稿では,フィリッポ・ムリナッチ氏の経歴をベースに,博士号取得者がバイオ医薬品業界で最高事業責任者(CBO)として成功を収めるためのキャリアパス,CBOの職務,ならびに必要とされるスキルセットについて概説している. ~~~ まずムリナッチ氏の簡単な経歴について. ムナリッチ氏は化学で修士号を取得後,バイオテクノロジー企業での研究員としての経験を経て,製薬科学の博士課程に進学し専門性を深めた.博士号取得後,MBAを取得し,ビジネス戦略・マーケティング・財務等の知識を習得. その後,ロシュ社にてグローバル事業開発,ライセンス業務に従事.特に生物学的製剤とオンコロジー分野で経験を積んだ.トランザクション業務を通じて,科学的知識に加え,交渉術,ネットワーキング,法務知識等のソフトスキルを実務で習得.ディールメイキングに関するスキルセットを構築していった. フィロジェン社でライセンサー側の事業開発・ライセンス責任者を務めた後,バシリア・ファーマ社を経て,2022年にアラーリス・バイオテック社のCBOに就任.同社は2023年,大鵬薬品工業に大型買収された. バイオテクノロジー企業のCBOの職務 CBOは多岐にわたる職責を担う. 企業代表 :製薬業界に対する企業の顔としての役割. 資金調達・提携交渉 :外部投資家の誘致,大手製薬会社との提携交渉(特に財務・法務面)の主導. 情報管理 :データルーム内の機密情報(財務・法務文書、各種データ)の維持・管理. その他 :デューデリジェンス対応等. 成功に必要なスキル ムリナッチ氏は以下のスキルセットの重要性を指摘している. 専門スキル:科学的知識,業界知識 ビジネススキル:戦略,マーケティング,財務,法務 ソフトスキル:交渉術,ネットワーキング,自己主張力,他者視点での思考力 これらのスキルは,学術的プログラムに加え,実務経験(OJT),特に多様な専門性を持つ同僚との協働を通じて培われる. 若手研究者への提言 同様のキャリアを目指す若手研究者に対し,以下の点が重要であると助言している. 交...

水月湖出張

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2025/6/27-28 @福井県 水月湖(若狭町) 現在,学術変革領域研究(A)『「暴れる気候」と人類の過去・現在・未来』に関連して水月湖で年縞堆積物の採掘を行っている.その現場を訪問し,採掘・コアの処理の見学と年縞データ等を用いた研究の今後の方向性に関する議論を行った. 6/27の朝に東京を発って,三方駅から水月湖へ. 採掘現場は水月湖の中(上?)で,採れたコアを処理するのは湖のほとりの若狭町レイククルーズの駐車場に建てられたプレハブ.採掘期間にとても多くの訪問者がいるそうで,この日は別の知り合いの方にも会った. まずは採掘現場を訪問させていただいた.グアテマラでは採掘現場に行った日があいにく休みの日だったので,今回ようやく採掘が行われている様子を見ることができた. 掘削現場のフロート.今回はなんと2階建て 西部試錐工業の方々の動きがスムーズ過ぎてびっくりする.見ていて気持ちいい. フロートから見た,フロートに向かってくる方々を乗せたボート その後,コアの処理を見学させていただいた. パイプから土を抜き出す 取り出した土を丁寧にかつ手際よく処理. その日は近くの旅館に宿泊.水月湖だけでなく,三方五湖はのどかで良いところですね. 翌28日はオーストラリア(アデレード大学)からの訪問の方がいたので,まずは中川代表がコアの処理を改めて解説. この日の掘削で用いられたサンプラーの解説を行う中川代表 この日は偶然Bjerknes Centreのシャツを着ていたのだが,アデレード大学から来られた方(Jonathan Tylerさん)もベルゲン大に滞在していたことがあるらしく,話が盛り上がった. その後,年縞データ等を用いた研究の今後の方向性に関する議論を行った.気候モデルの長期ランを使って何ができそうか,という資料を作っていったので,それを見せつつ有意義な議論が出来た(お忙しいところ,北場さんありがとうございました!). 休日限定の観光用バスに乗って駅へ.その日のうちに帰京. おつかれさまでした.採掘現場のみなさま,大変ありがとうございました.